微動診断事例

旧耐震マンションでの計測事例

■物件概要

  • 用途:共同住宅
  • 規模:地下1階、地上6階、塔屋1階
  •    地下1階:駐車場、トランクルーム等
  •    2~6階:住戸
  • 構造:鉄筋コンクリート造
  • 竣工:1973年

■計測概要

  • 鉛直アレイ:4地点(🔵)
  • 水平面:地下1階、1階、3階、5階、R階(⭕)

微動計設置写真例

微動計の設置写真です。写真のように、床面に微動計を設置します。GPSで全微動計の時刻を同期し、水平をとって計測を行います。通常は、1回の計測当たり、約30分間データを取得します。異なる地点で複数回計測することで、建物の揺れ方の分布をみます。 計測は、鉛直方向(建物の高さ方向)で4計測(B2地点とB3地点)、水平面計測で1計測(地下1階、1階、3階、5階、屋上階)の計5計測を行いました。1階のピロティ部分には駐車場の床に設置し、屋上には防水シートの上に設置しました。

  • 地下1階X3Y3

    地下1階X3Y3

  • 3階X3Y3

    3階X3Y3

  • R階X3Y3

    R階X3Y3

ベースシア係数

微動診断におけるベースシア係数とは、「その階の層間変位が降伏値に達するときの基部の応力を、支持部分の重量で除したもの」を表しています(各方向成分の降伏限界変形角を、\(R_{Yix} = R_{Yiy} = 1/150 \) 、\(R_{Yiz} = 1/500 \) として計算しています)。 1階に比べてB1階は値が大きく、強度が高いと考えられます。B1階において全ての地点でX方向の値はY方向以上となっているので、X方向が相対的に高い強度をもっていると解釈できます。これは建物の構造的特徴として、1階以上で入っているY方向の耐力壁が、B1階では抜けていること。また建物の立地(傾斜地に立っており、北側及び東西側外壁は土留壁に囲まれている)による影響とみることもできます。

ベースシア係数
X成分Y成分Z成分
平均X3Y3X4Y3X5Y3X6Y3平均X3Y3X4Y3X5Y3X6Y3平均X3Y3X4Y3X5Y3X6Y3
60.270.190.310.330.260.120.130.090.130.120.110.130.110.090.11
50.990.710.891.051.300.950.700.890.971.240.130.110.110.140.16
41.140.951.061.301.260.840.770.630.871.080.100.080.080.110.11
31.030.870.951.121.190.740.720.560.790.890.090.080.070.100.10
21.030.940.941.031.190.780.720.710.790.910.090.090.080.100.10
10.980.930.910.951.130.840.810.740.711.100.100.100.080.120.12
B11.311.251.191.291.511.131.121.010.921.470.130.120.130.160.11