家、ビルの地震対策で一番大事なことは、地震のあとも継続して使用できることです。

SRF工法の揺れを抑え、被害を軽減する効果は、東日本大震災、熊本地震で実証されました。

SRF工法は、北海道の旭川から沖縄の那覇まで、全国各地の事務所、マンション、学校など3,000件以上の耐震補強工事に使われています。
東日本大震災とその後の地震で震度5以上の揺れを受けた地域には461件の実績があります。FAX、電話、訪問等で調査したところ、「以前の地震より、揺れが少なかった。」「付近の学校が被災する中、最小被害で授業継続できてよかった」等の反響を多数いただいております。私たちは、揺れが少なく最小被害であったのは、SRF工法で補強することで、建物が自然に変形し揺れが抑えられるからであると考え、これを収震と名付けました。SRF工法で主要な柱を補強した建物は体幹を鍛えたアスリートのように動くことが微動計測でも確かめられています。

自然に変形する

揺れが収まる

SRF補強した柱にはRC柱に見られる「終局状態」⇒「崩壊」はありません

フロアが地震で繰り返し大きく動くと、これを支えている鉄筋コンクリート(RC)の柱は変形に耐えきれず、びびが入り、いわゆる「終局状態」となります。されにフロアが動くと、鉄筋の回りのコンクリート(かぶり)がとれて崩壊してしまいます。SRF工法で補強した柱は、RC柱が崩壊するような大きな変形をうけても元の形に戻ることが実験で確認されています。SRF補強した柱にはRC柱に見られるような「終局状態」⇒「崩壊」はないと言えます。

SRF工法で主要な柱を補強した建物にも「終局状態」⇒「崩壊」はありません

鉄筋コンクリートを用いた構造物は、地震で各フロアが揺れて、これを構成する柱、壁に生ずる変形が限界を超えて終局状態になると構造物としても終局状態になると考えられます。さらに、大きな変形を生ずれば崩壊してしまいます。SRF工法で主要な柱を補強した構造物にはこのような意味での終局と崩壊はないと考えられます。

SRF工法でマンションのピロティ柱を補強すると全体の振動が整えられることが実測されました

1994年竣工の地上11階建、SRC造、一階部分が駐車場のピロティ集合住宅建物の一階部分の柱6本の内、壁のついていない独立柱2本をSRF工法で補強する前と後で、振動計を屋上と一階において振動を計測したところ、補強前は、屋上面が、上下左右に大きく揺れていたが、補強後は、水平面内で円を描くような揺れに変わったことが実測されました。左の動画は、補強前後の振動計測結果をアニメーションで示したものです。他の建物計測でも、同様の効果が確認されています。大地震では、この振動が増幅されると考えられるので、SRF工法で補強した建物の方が揺れが少なく、被害も少ないことが分かります。

補強前

補強後

※変位を10万倍に拡大 数ミクロン→数センチ

SRF工法による耐震補強で建物は、自然な変形により揺れを収めるようになります

大地震で地面が激しく動くと、各フロアや内容物は空間上の位置と方向を維持しようとします。これは、慣性と呼ばれる万物に備わった物理的な性質です。図で青い線で描いた自然に変形する柱、壁を持つ構造はこれを妨げません。地面から来た地震のエネルギーは構造物を壊すような力に変わることはなく、反射して地面に返っていきます。地震が終われば、揺れは自然に収まります。この作用を収震、このような構造を収震構造と呼んでいます。

SRF工法で補強した柱は自然に変形します

自然な変形を繰り返すことができる構造物になります

SRF工法による収震効果は大型震動台実験でも確認されています

2001年11月に、東京大学地震研究所 壁谷澤寿海教授の指導の下、科学技術庁防災科学技術研究所の大型震動台にて同研究所、東京大学及び構造品質保証研究所(当社)の3者共同研究で実施された1階に耐震壁が偏在して配置される偏心ピロティ構造物を想定した震動実験で、1978年宮城県沖地震等の大地震の地震波を次々にかける実験で、SRF工法で補強した建物模型は、5波目の1995年阪神淡路大震災の神戸海洋気象台の地震動と6波目の鷹取の地震動を載荷した段階でも、損傷と残留変形がほとんどなく使用継続できることが確認されました。

鷹取地震波までの6波を載荷したときの変形と復元力のグラフ

鷹取地震波載荷時のSRF工法で補強した試験体の震動