SRF工法による倒壊防止補強で震度6強でも無被害!

耐震強度(Is値)を上げる補強ではなく、SRF工法による柱補強で倒壊防止補強(軸耐力補強)を行った事務所ビルです。2007年に柱21本の補強工事が完了しました。東日本大震災(3.11)では震度6強の地震を受けましたが、付近の建物施設が大きな被害を受けて使用停止を迫られた中で、無被害で震災後も使用継続することが出来ました。2022.1.17のNHKスペシャルでも取り上げられました。

SRF工法により柱補強はいたってシンプルで効率的

テナント入居中のビルで耐震補強工事を行うには、テナント入居者と工事を行う作業員の使用エリアを明確に分離すること必要があります。しかしながら、鉄筋コンクリートや鉄骨を用いた在来補強工法の場合、工事エリアを広くとる必要があり、テナントを利用しながら工事を行うことは現実的ではありません。これに対してSRF工法は、柱を補強する場合、柱から1m程度のスペースが確保できれば、補強工事を行うことができます。内柱であれば、作業で発生する音も少なく上下、同フロアのテナントへの影響も最小限にする事が可能です。東日本大震災(3.11)では震度6強の地震を受けましたが、付近の建物施設が大きな被害を受けて使用停止を迫られた中で、無被害で震災後も使用継続することが出来ました。

補強箇所・工期等

■物件概要

  • 所在地:茨城県日立市
  • 用途:事務所ビル
  • 階数:地上5階、地下1階、塔屋2階
  • 延床:3,648㎡
  • 構造:鉄筋コンクリート造
  • 竣工:1974年(旧耐震基準)

■工事概要

  • 補強箇所:下表による
柱補強本数 補強目的
6 - -
5 - -
4 4 軸耐力の向上
3 5 軸耐力の向上
2 5 軸耐力の向上
1 7 軸耐力の向上
合計 21

工期:2007年6月~9月