振動台実験

偏心ピロティー振動台実験(2001年)

独立行政法人防災科学技術研究所の大型振動台を用いて、同研究所と東京大学と共同で偏心ピロティ(片側に壁が偏り、一階部分に壁が少なく倒壊の危険性が高い構造)の振動実験を実施しました。大型振動台に、鉄筋コンクリート6階建の一区画を取り出した模型(40t以上)を2台並べて設置し、一方の一階に収震補強(SRF工法)し、実際に起こった地震波を次々にかけました。鉄筋コンクリートは、3波目の神戸海洋気象台波で限界に達し、4波目のチリ地震波で倒壊しました。収震補強(SRF工法)したものは、その後、JR鷹取駅の地震波、再度のチリ地震波と各種の震度7の波に耐え、計7回大地震波を加えても、安定して振動し倒壊しないことが実証されました。

阪神大震災の鷹取波(125kine)を受けても水平・鉛直耐力保持しています

無補強の試験体は4波目で柱が大破し、層崩壊してしまいますが、収震補強(SRF工法)した試験体は阪神大震災の鷹取波で1/23の大変形時にも水平・軸耐力を維持しました。この振動台実験で、収震補強(SRF工法)した柱は靭性能が大幅に向上し、優れたエネルギー吸収能力を持つ柱に生まれ変わることが実証されました。 また、収震補強(SRF工法)した柱は大きく変形しても軸方向にはほとんど縮むことがなく、鉄板や連続繊維補強にはない優れた性能を示す結果となりました。

実験内容と結果

大型振動台に、40t以上の建物の模型(6階建て相当)を2台設置し、無補強(鉄筋コンクリート)と収震補強(SRF工法)したものそれぞれに、実際に起こった 地震を次々に追加してかけていきます。

■実験映像

※1:耐震実験のときの基本となる地震波のひとつ ※2神戸海洋気象台観測値

無補強の柱はせん断破壊した後に急激に軸耐力失い、崩壊してしまうのに対して、収震補強(SRF工法)の柱は、多数の大地震を繰り返し経験しても、安定した挙動を示し、最後まで崩壊することはありませんでした。7波目加震後の収震補強(SRF工法)内部の状況では、柱端部でコンクリートが粒状化し、ヒンジを形成しますが、それ以外の部分では大きな損傷が見られませんでした。

  • 無補強では4波目の時点で柱が大破し、壁も崩れてしまいました。

  • SRF補強では7波目の地震にも柱は耐え抜き、壁も目立った損傷はありません。

  • 7波目加震後のSRF補強柱内部の状況①

  • 7波目加震後のSRF補強柱内部の状況②