壁実験
建物の状況に合わせた各種の壁被覆について、実験で効果と設計法が検証されています
2004年11月~2006年に東京大学地震研究所 壁谷澤教授指導の下で実施された実験により、SRF被覆材を片側から貼り付けた補強法から、両側に貼り付けて入り隅に金物を用いた補強まで、各種の補強法で、壁の耐力と靭性を向上させることが確認されました。さらに、設計は、鉄筋コンクリートの設計式で、補強材を鉄筋に換算しておこなうことができることが検証されました。
片側からSRFしたもの(CW型)と無補強のひび割れ発生状況
■実験映像(無補強RC)
■実験映像(SRF工法)(裏側)
SRF工法(裏側)
無補強(RC)
2004年11月~2006年に東京大学地震研究所 壁谷澤教授指導の下で実施された実験により、SRF被覆材を片側から貼り付けた補強法から、両側に貼り付けて入り隅に金物を用いた補強まで、各種の補強法で、壁の耐力と靭性を向上させることが確認されました。さらに、設計は、鉄筋コンクリートの設計式で、補強材を鉄筋に換算しておこなうことができることが検証されました。
コンクリート壁のひび割れとSRF被覆材歪計測結果(CW型)
入り隅部にアングル等を設けず、片面から被覆しただけでも、SRF被覆材はひび割れの拡大に対して引張歪を発生し、ひび割れを跨いでコンクリートに応力伝達していることが確認されています。
各種壁被覆の復元力特性比較
壁板部分だけに片側からSRF被覆材を貼ったもの(W型)でも、耐力と靭性が向上していることが確認されています。さらに柱端部を螺旋巻きにして拘束すること(CWS)で、十分な(F値2相当)の靭性が得られます。柱の軸耐力まで被覆し、A型あるいはX型とすることで、F値3相当の大きな靭性を得ることができます。
大型連層開口壁実験
2007年11月には、京都大学河野研究室で大型の壁被覆実験が行われ、開口壁の片側からの補強でせん断破壊を防止できることが実証されました。壁板のW型被覆は、裏側に被覆材が貼ってある効果でひび割れが分散し幅も制限されました。側柱のC型被覆は入り隅にアングル等が無くてもせん断補強効果があることが確認されました。
側柱のC型被覆
壁板のW型被覆
試験全景