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会員の皆様
SRF研修会<マンション、庁舎>のストリーミング動画を公開しました。 -
会員の皆様
第1回 SRF事例表彰を開催します。応募はSRF研究会会員に限りますが、設計部会は入会無料で随時受け付けております。詳しくは募集要項をご覧下さい。第1回 SRF事例表彰
■テーマ
包帯補強(Super Reinforcement with Flexibility)、微動診断(Micro Tremor Diagnosis)、及び収震(Seismic Restoration)の内、1つあるいは複数を用いた設計・診断・施工事例、被害・無被害事例を募集します。■提出物、形式
① 概要書(表題、氏名、職業、概要と特徴)用紙サイズA4 ※1枚
② 事例の内容、特徴、注目点等を示す図面、写真、スケッチなど 用紙サイズA4またはA3(20枚程度まで)、動画、CG可■応募形式・方法
応募原稿をPDFで保存し、当社HP内の特設サイトの応募フォームよりご応募ください。
※受付期間になりましたら応募できるようになります。
※データの容量が大きく応募フォームがご使用いただけない場合は、別途ご連絡ください。■受付期間
2023年9月15日~2023年10月15日 必着■応募資格
SRF研究会会員に限ります。個人・グループは問いません。1回の応募につき1作品としますが、複数回の応募も可能です。■賞金
大賞 (1作品) 50万円
優秀賞(2作品) 25万円
佳作 (10作品) 5万円■選考結果通知、公表
結果は2023年11月16日のSRF研修会(ZOOMで開催予定)で発表いたします。大賞、優秀賞の方には、当日、20分程度の発表をしていただきます。また、発表動画を当社HP(研究会会員専用ページ)に掲載させていただきます。■注意事項
応募はオリジナル作品に限ります。応募作品は返却しません。応募作品の著作権は当該応募者に帰属します。個人情報は選考、発表に関わる事項以外には使用しません。入賞作品の発表時には、氏名、年齢、所属企業などを掲示します。■お問い合わせ
件名に「SRF事例表彰」とご記載の上、下記宛てにメールにてお問い合わせください。
Email:srfhq@sqa.co.jp SRF賞事務局 -
お知らせ
新しい地震対策を考えるセミナー(専門家向け・2/9開催)のストリーミング動画を公開しました。 -
お知らせ
新しい地震対策を考えるセミナー(一般向け・1/26開催)のストリーミング動画を公開しました。
2023年01月
2023年 年頭所感
新しい年を迎えられたことにお慶びを申し上げます。今年は癸卯(き・ぼう)の年です。「癸(みずのと)」は十干の最後であり、次の生命を育む準備ができた状態を、「卯」は、十二支の4番目で、草木が地面を覆うようになった状態を表すそうです。既に、春の兆しが始まり、これまで培った実力が試される新たな局面に向かうと解釈できます。
本年は、関東大震災から100年目、東京大空襲から約80年にあたります。現在の東京や大阪には当時とは比較にならない程の密度と高さの構造物が林立しています。東京に大地震が起これば、群衆雪崩、未治療死、火災旋風、化学工場の爆発、地震洪水、水の備蓄不足、そして、円・日本株の暴落、経済崩壊につながるとNHKで報じられていました。ミサイルによる空爆、あるいは大規模テロ攻撃でも同様でしょう。
耐震工学と耐震基準は、これまで地上に存在しなかった高さ、規模、そして内容物を持つ構造物を大量に生み出し、わが国を始めとする世界中の地震危険地帯の都市を埋め尽くして、戦後の経済発展の原動力となりました。教科書や解説書には、地震が発生すると物には慣性力という外力が作用すると書かれています。超高層ビル、原子力発電所、新幹線高架橋から木造住宅まで、慣性力を使った詳細な計算によって設計されています。
地震の作用を想定地震動から計算した慣性力で表して設計する方法は、関東大震災の7年前の1916年に佐野利器によって提唱された方法ですが、木造住宅や中低層の鉄筋コンクリートビルを対象に、構造物が剛であり、弾性的に応答するということを前提にしていました。ところが、戦後、慣性力を用いて、様々な形や規模の構造物の応答を計算し、弾性領域を大きく超えた範囲まで適用するようになります。地震が発生すると慣性力が作用するということは、物理の法則のように語られ、信じられています。しかし、慣性力は、実在する力ではなく、動くところから見ると、止まっているものでも動いて見えるという現象を数式で表したときに生ずる項に過ぎません。英語は、fictitious force(架空の力)です。
当然、架空の力を用いた見かけ上の計算結果は、現実とは大きく乖離することになります。実際に、阪神淡路大震災では、設計の想定を数倍超えた地震動に遭遇したと考えられる三宮周辺でも、倒壊した建物は数%でした。一方で、新幹線高架橋は、激しく倒壊し、その後、想定地震動を変更した計算に従って鉄板で補強しても、今世紀に入り、被災を繰り返しています。震災後に三木市に建造された超大型震動台による実大実験では予測に反する結果が次々に得られています。しかし、設計計算や予測計算と現実の乖離を問題視する声は聞かれません。国の調査委員会は、大震災の度毎に、耐震基準は妥当である。旧基準構造物の耐震化を急ぐべきであるとの発表を繰り返しています。
耐震補強をしていない旧基準建物や、設計計算をしていない伝統木造で、激震地で無被害のものが多くあります。そもそも、新耐震基準は、大地震では構造物が使えなくなっても命が助かればよいという基準ですが、これでは、生活や事業ができなくなります。架空の力で設計された構造物に埋め尽くされた大都市が、実際の震災や空襲で、どのようになるかは予測できませんが、使用できない建物や施設が林立することはほぼ確実です。
私たちは、この問題を前にして、20年余りに渡って、大地震は、実際には構造物にどのような作用を及ぼすのか、安全性と使用性を維持するのどのような構造か、どのように設計したらよいか、どのような材料で作り補強したらよいか、どのように性能を調べられるかを追求した結果を、収震(Seismic restoration)と題して昨年12月に出版しました。
大地震に対する構造物の応答は大まかにしか計算や予測ができないという認識に立ち、破壊したときのフェイルセーフ機構(Fail-safe mechanism)を重視する方法です。構造物が大地震でも、重力を支え、元の形と空間を保ち、内部の人や設備を傷つけないように、高弾性材料で復元性を高めることが基本になります。設計計算は倒壊危険度(If値:Index of failure)を主な指標とする簡単なもので、工事は安価、迅速です。私達は、収震を用いれば、世界で最も厳しい条件の中でも、東京、大阪などの大都市、そして我が国を、安全で快適な街と国にできると信じています。本年は、皆様に収震をご理解いただき、お使いいただけるように一層努めます。本年も、宜しくお願いします。